みなさんはこの記事をご覧になりましたか?
私はこの記事を読んで,なんかやるせないなと思ってしまいました。
記事によると生徒はADHDをもっているとされています。
ADHDは発達障害の中に含まれますが,1つとして同じではありません。
もっている人によって症状は様々です。
それでも自分の気持ちをコントロールすることが難しく,
私たち以上に周囲に敏感で,周囲の環境によっては衝動的になることもあります。
けど,大切なのは”周囲の環境”によって時に衝動的になることを抑えることもできるということです。
おそらくこの記事の言う”小部屋”は気持ちを整理したり,落ち着かせるためのクールダウンする部屋だと思います。
実際の小部屋がどんな感じなのかは分かりませんが,特別支援学校の技術と経験によって作られたものだと想像します。ダンボールで作った小部屋はもしかしたら,見栄えが少し悪いのかもしれませんが,見栄えよりも大切なことがあります。生徒たちの気持ちを落ち着かせる場所の確保。しかも教室のすぐ近くだと理想だと思います。
しかし,どうしてこのような事態へと発展したのか。
「生徒が保護者に小部屋がある」と伝えたから発覚し問題になったらしいが・・・
ここで3つの疑問。
【疑問1】
学校は保護者へこのような実践をしていますと紹介していなかったのか
【疑問2】
記者や保護者は障害特性の理解をしていたのか
【疑問3】
仮に人権問題へと発展した場合,他のところで同じような実践をしていて,それで気持ちを抑えることができていた生徒たちへの手立てはどうするか。
「障害」はとてもナイーブな問題です。
障害のある子を持つ親御さんの気持ちは計り知れません。
簡単に語ることもできません。
特別支援学校は地域の最後の砦のようなところです。
ここが崩れると彼らの居場所がなくなってしまいます・・・
すでに十分な手立てを打っていると思いますが,
改めて学校も保護者も彼が今後,成長したとき,数年先をイメージしながら,
能力を伸ばしたり,自身の障害特性による衝動性などをコントロールする術を
伝えてほしいなと思います。
「学校と保護者の連携」は特別支援学校には地域の学校以上に必要だと思います。
学校は経験のみで実践するのではなく,どんどん新しい風に乗ってほしいし,
保護者は学校任せにするのではなく,学校が持つ多くの知識を吸収してほしいと思います。
そして社会もまた,小部屋の存在や利用を否定するのではなく,
この小部屋のようなクールダウンができる場所があれば,
一緒に社会で十分活躍できる人たちがいるということや,
そういった場所の設置やそういった人たちにもっと寛容になってほしいなと思います。